Oracle Cloud の MFA リセット方法

しばらくぶりに OCI (Oracle Cloud Infrastructure) にログインしようとしたところ、MFA のパスコードで入れない。何度か試すとアカウントがロックされる。パスワードの再設定とアカウントのロック解除はできるが、MFA のコードだけはトップ画像の通り「無効なパスコード」といって受け付けてくれない。という状況に陥り、サポートの方々のご協力で無事 MFA のリセットができました。公式・非公式ともにあまり役立つ情報がみつからなかったので、まとめておきます。スマホの機種変更をした、バイパスコードは手元にない、他にアドミンユーザはいない、というときに必要な手順になります。ちなみにボクは Free Tier の利用ですので、有償サービスを契約していなくても使えます。

必要なもの

手元に準備しておいてください。

  • ウェブブラウザのウィンドウかタブ 2枚 (チャット用とログインテスト用)
  • 何らかの Authenticator アプリをインストールしたスマホ (ボクは Microsoft Authenticator)
  • Tenancy name (= クラウド・アカウント名)
  • Email address (登録に使用したメールアドレス)
  • Phone number (登録に使用した電話番号)
  • Last 4 digits of credit card (登録に使用したクレジットカードの下 4桁)
  • Expiery date (登録に使用したクレジットカードの有効期限 (月/年))
  • 多少の英語力
  • (サポート ID (CSI番号) は不要でした)

製品別サポート窓口

一応。金曜日の 21:30 頃フリーダイヤルへかけたら、日本人の方が対応くださいました。が、解決できなかったので、今回のケースではすっ飛ばしてかまわないでしょう。

https://www.oracle.com/jp/support/support-services-list

まず自力で試してみること

ボクのケースでは解決に至りませんでしたが、ChatBot で紹介されたのでまずはこちらを試してみても良いかもしれません。でもこれができたら結構脆弱な感じがしちゃうけどどうなんでしょう。

1) 以下 URL にアクセス

https://www.oracle.com/jp/cloud/sign-in.html

2) クラウド・アカウント名を入力して次に進む

3) ユーザ名 (メールアドレス) とパスワードを入力するページの URL を以下例のように編集して開く (太字部分を書き換え)

元の URL 例:

https://idcs-1234abcd5678efgh1234abcd5678efgh.identity.oraclecloud.com/ui/v1/signin

変更後例:

https://idcs-1234abcd5678efgh1234abcd5678efgh.identity.oraclecloud.com/ui/v1/myconsole?root=my-info&my-info=my_profile_security

4) うまくいくと、バイパスコードを表示できたりするらしいので、それを使用して MFA をパスする

【解決方法】チャットでサポートに MFA のリセットをお願いする

解決方法です。英語でサポートの方と直接チャットをして MFA をリセットしてもらいます。

1) 以下 URL へアクセス

https://www.oracle.com/cloud

2) 右下の Talk to sales をクリックして Chat now をクリック

3) Oracle Chatbot が開くので、Get Support → Cloud Infrastructure (OCI) including Free Trial をクリック

4) 下の方の Cloud Support Chat をクリック

5) Live Chat が開くので、国選択、メアド入力、最初の問い合わせ内容を選び、privacy term にチェックを入れたら Start chat をクリック

6) おそらく順番待ちのキューに入るので、担当の方が現れたら MFA のリセットをお願いしましょう。「please reset my MFA. I just replaced my mobile.」とでも書いて、後は要求に応える形で上に書いた「必要なもの」をつど提供します

7) MFA のリセットが行われたら、チャットを終了する前に Authenticator アプリに登録し、ログインできるか試しましょう。目の細かい 2D コードは Oracle Authenticator アプリ以外では多分使えないので、下にあるチェックボックス「オフライン・モードまたは別のオーセンティケータ」で他のアプリ用の QR コードを表示し、アプリから読み込んで登録します

OCI ログインURL: https://www.oracle.com/jp/cloud/sign-in.html

8) 無事 Authenticator が登録でき、MFA でログインできたらチャットにお礼を書き、アンケートに答えましょう

【重要・追加作業】バイパスコードの取得

今回のような不測の状況を避けるには、バイパスコードの取得が必要です。以下、その手順となります。バイパスコードは機種変したとき等に MFA のパスコードの代わりに入力するものです。一度使用すると使えなくなりますので、使った後は同じ手順で作り直して安全な方法で保管しておきましょう。

1) ログイン後、右上のアイコンから My profile をクリック

2) 自分の名前の下にある Security をクリック

3) Bypass codes の枠の中の Generate をクリックして生成し、コピーする (下の例はすでに 1つ生成した状態)。生成時にコピーを忘れた場合は、目のアイコンクリックで再表示できます

バイパスコードでログインする方法

パスワードを入れた後、パスコードを入力する画面で一番下の「かわりのログイン方法を表示」をクリックすると、バイパス・コードボタンが表示されます。そちらをクリックすると表示される「2ステップ検証」でバイパスコードの入力ができます。

おまけ (怖い話)

今回のトップ画像は、MFA のリセット後、無事 Authenticator アプリでログインできる状態になってから撮ったスクリーンショットになります。画像を加工しているときに気がついたのですが、おかしな部分があったので矢印を付けました。ボク以外の人にはわからないんですけど、今回 MFA の設定は 2回目なのに、Phone のサフィックスが -3 になっています。MFA が失敗していたとき、そこは Phone-1 でした。つまり、ボクの知らないスマホで MFA の登録が行われていた。。。?

この記事をここまで読んだあなた、Phone のサフィックスは正しいですか?

(解決済み) macOS 「書類」以下のフォルダが Finder の移動メニューやターミナル.app から直接開けなかった

いつからかわからないんですが、mac の書類フォルダ (~/Documents) 以下のフォルダが Finder で直接開けなくなってしまっていました。原因はわからずじまいなのですが、解決できたので共有します。

きっかけ

現在の macOS のバージョンは Sonoma 14.2.1 です。実は以前から、ひょっとしたら Big Sur 11.0 あたりからターミナルで open ~/Documents/Python/hoge とかやってもウィンドウが開かないなと気になってはいたのですが、そんなに実害も無いしまあいいか、と放置していました。ところが今日、GitHub Desktop をいじっていた時に症状が現れました。同アプリで Show in Finder ボタンをクリックすると、本来開くべき書類フォルダ数階層下のフォルダでは無く、かわりに自分のホームフォルダがヘンな感じで開いたのです。これはやっぱりおかしい、解決しておかないと面倒なことになりそうだぞ、と言うことで調べ始めました。

↑これクリックで↓これが現れた (自分のホームディレクトリ)
本来は書類フォルダのもっと下の方にあるフォルダが開いてくれないとおかしい

症状

ターミナルアプリで ~/Documents フォルダ以下の様々なフォルダを open コマンドで開いても、同じく自分のホームしか開いてくれません。開いた Finder のウィンドウで書類フォルダをクリックすれば、内部のフォルダは全て開けます。ミュージック (~/Music) やダウンロード (~/Downloads) などの内部にあるフォルダも同様の手順でターミナルから開けます。書類フォルダの中にあるフォルダだけ、直接 Finder で開けないのです。Finder の「移動」メニューから「最近使ったフォルダ」で書類フォルダ以下のフォルダを指定したときも同じ動作です。右クリックから「新規タブで開く」を選んでも同じ。とにかく Finder が、書類フォルダ自体とその配下のフォルダを直接開くことができず、仕方なくホームフォルダを開いている感じでした。

どうやって解決したか

いろいろ試しましたが、最終的には Finder の表示方法をリストに変更することで解決したようです (元々は、カラム表示がダメだった雰囲気)。手順をもう少し細かく書くと、まず書類フォルダを開き、ウィンドウ上部にある表示からリストを選びます。

↑か↓

その後、アクションメニューから「表示オプションを表示」します。

コマンド + J でも OK

開いた小さいウィンドウの「常にリスト表示で開く」にチェックを入れ、一番下の「デフォルトとして使用」をクリックし、閉じます。これで、書類フォルダや配下のフォルダが Finder のリスト表示で開くようになりました。

勝利宣言

Finder は、小さな親切か大きなお世話かわかりませんが、あるウィンドウで表示方法を変更すると、次に新しく開いたウィンドウも表示方法が踏襲されたりします (条件はよくわからず)。なので、不具合を再現してみようと、上記設定をした後に表示方法をカラムにしたりギャラリーにしたり閉じたり開いたりを繰り返していたところ、最終的に不具合はぱったり発生しなくなりました。カラム表示でもサブフォルダが開くんです。よって、原因不明ながら、上記手順で解決、と言ってしまおうと思います。

他に試してダメだったこと (参考まで)

Image by Stable Diffusion

Date:
2024年1月3日 17:56:25

Model:
realisticVision-v20_split-einsum

Size:
512 x 512

Include in Image:
comicbook-style, gray hair guy looking for a missing folder in a book library

Exclude from Image:

Seed:
2520942867

Steps:
20

Guidance Scale:
20.0

Scheduler:
DPM-Solver++

ML Compute Unit:
CPU & Neural Engine

Mac で brew upgrade したら tkinter が見つからなくなったが、解決した話

一年ほど前、Intel Mac で tkinter をいじっていたとき、いくらがんばっても日本語入力の時の選択肢を表示させる方法がうまくいかなかったので、しばらく tkinter 含めた Python の GUI からは離れていました。が、最近読み始めた本で tkinter を使っていたので気分が乗って、改めていろいろ試したところ、ハマった後に解決できたのでその方法のご紹介です。

結論から先に言うと、答えは brew info python に書いてあった

brew で Python を 3.9.1 から 3.9.6 にアップグレードしたときのログはロクに見ていなかったのですが、一晩寝かせた後に brew info python を叩いてみたところ、やるべきことが書いてあり無事解決できました。下の (略) に挟まれた部分です。tkinter はもう Python 3 に含まれ無くなったけど、まだインストールできますよ、という事を言っています。

% brew info python3
[email protected]: stable 3.9.6 (bottled)
Interpreted, interactive, object-oriented programming language
https://www.python.org/
(略)
tkinter is no longer included with this formula, but it is available separately:
  brew install [email protected]
(略)

というわけで、もし brew upgrade で python3 を 3.9.x にアップグレードした後に tkinter が動かなくなった場合は、brew install [email protected] で tkinter も別途インストールしてあげてください。

ほんの最近まで、多分去年くらい?までの情報では「Python で GUI やるなら、まずは標準で入っている tkinter を試しましょう」と書かれていると思うんですが、少なくとも Mac の brew によるインストールでは標準では入っていない、ということですね。

動かなくなったときのエラーはこんな感じ

% python3 -m tkinter
Traceback (most recent call last):
File "/opt/homebrew/Cellar/[email protected]/3.9.6/Frameworks/Python.framework/Versions/3.9/lib/python3.9/runpy.py", line 188, in _run_module_as_main
mod_name, mod_spec, code = _get_module_details(mod_name, _Error)
File "/opt/homebrew/Cellar/[email protected]/3.9.6/Frameworks/Python.framework/Versions/3.9/lib/python3.9/runpy.py", line 147, in _get_module_details
return _get_module_details(pkg_main_name, error)
File "/opt/homebrew/Cellar/[email protected]/3.9.6/Frameworks/Python.framework/Versions/3.9/lib/python3.9/runpy.py", line 111, in _get_module_details
__import__(pkg_name)
File "/opt/homebrew/Cellar/[email protected]/3.9.6/Frameworks/Python.framework/Versions/3.9/lib/python3.9/tkinter/__init__.py", line 37, in
import _tkinter # If this fails your Python may not be configured for Tk
ModuleNotFoundError: No module named '_tkinter'

動かなくなった当日は、pipenv だとモジュールを読み込んでくれないような気がしていてずいぶんと余計な遠回り。一晩寝かせて Python 環境全体の再構築までを覚悟したものの、pipenv の外でも動かない。やったことをイチから見直して答えにたどり着けてヨカッタです。

Mac mini (M1, 2020) で Dell モニタの USB ポートが使えない、画面が表示されない時のワークアラウンド

Dell モニタに 20cm の USB-C の延長ケーブルを接続

Mac mini (M1, 2020) を購入した

いろんな方がレビューしてるように、パフォーマンスは素晴らしいです。アプリケーションも、Intel CPU 用機能拡張や VPN (具体的には LogMeIn HAMACHI) などシステムの深いところに食い込んだものは動かないケースが多いようですが、それ以外は概ね想定通りで、すごく満足しています。各デベロッパの対応も早く、毎週のようにサポートされるアプリケーションが増えるのを見られるのも楽しいですね。

Dell モニタの画面が映らない、USB ポートが使えない

しかし、メインで使用している Dell のモニタ P2421DC に USB-C で接続しながら同モニタの USB ポートをハブとして使用するにはコツがいることがわかりました。モニタに電源が入っている状態で Mac mini を起動すると、USB ハブにつながったキーボードから入力できないのです。映像は出力されています。Dell Latitude 5310 や XPS では当然全く発生しません。あまり気にしていませんでしたが、そういえば MacBook Air (Retina, 13-inch, 2019) でも USB-C ケーブルを抜き差ししていたことがあるので、Mac 起動時の USB 機器の接続フローと Dell モニタ側のそれがミスマッチしているように思えます。

ともあれ、日本語ではあまり同様の症状や解決策が無いようなので、投稿しておきます。

環境:

不具合の内容:

macOS 起動後、UCB-C ケーブルで接続された メインモニタのポート USB 3.0 x2 (側面)、USB 2.0 x2 (背面) に接続した機器を認識しない。キーボードやマウスからの入力も、iPad 等への給電も行えない。

下記ワークアラウンドを実行し、キーボードやマウスが使えるようになった後も、スクリーンロックしてしばらくした後にログイン使用とすると、キーボードからパスワードの入力はできるが画面がメインモニタに表示されないこともある。

不具合の再現方法:

モニタの電源が入っている (スタンバイ) 状態 で、Mac mini の電源を投入する。macOS 起動途中から画面は表示されるが、USB 機器は使用できない。

対処方法・ワークアラウンド:

Mac の起動前にできること:

Mac の電源を入れる前に、モニタの電源を切っておく。ボクの場合は HDMI 接続のモニタもあるため、そちらでパスワード入力画面が表示されてからメインモニタの電源を入れる。ごめんなさい、テストしているときはこの方法が有効だった (と少なくとも思う) のですが、最近はなぜか全くうまくいきません。以下をお試しください。

Mac の起動後にできること:

モニタとつながっている USB-C ケーブルを抜き差しします。OS が起動してしまった後では、モニタの電源 off/on では接続されません。Mac mini 背面からケーブルを抜き、モニタがスタンバイ状態に戻ったら再接続します。

ボクは少しでも簡単にケーブルの抜き差しができるようにと、USB 3.1 Gen2 規格に対応した延長ケーブルを amazon で購入しました。本投稿トップの画像のように、モニタ側にこのケーブルを挿し、画面に表示されなかったりキーボードが効かないときに矢印の部分を抜き差ししています。スイッチ付きの USB-C ケーブルを探したが信頼できそうな (Thunderbolt として使えそうな) ものが見つかりませんでした。Mac mini 本体のポートへのケーブル抜き差しに抵抗がある、設置場所的に無理という方はこちらをお勧めします。

今後の展望:

Intel チップの MacBook Air (macOS 10.15 Catalina -> 11.1 Big Sur) でも発生しますが、本体のキーボードでログインはできるし、USB-C ケーブルの抜き差しもたいした手間じゃ無い、ということであまり気にしていませんでした。設置場所によっては Mac mini のケーブル抜き差しは面倒なので、当面は Dell のモニタの電源を切る癖を付けるしかなさそう。Dell は2021年初頭までにMacバージョンのDell Display Managerを提供する (引用元) と言っているで、近い将来解決してくれると願いたいです。

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